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2018.11.29
no.16
園田 凌
Sonoda Ryo
踊れるカレー屋DISCO店主。

プロフィール


園田 凌

踊れるカレー屋DISCO店主

滋賀県出身。2018年5月にCOMMON-SHIP橋通りにカレー屋DISCOをオープン。スパイスと音楽と祭りをこよなく愛する旅人。

 


街と自分の距離感をうまいこと取らへんと


-お店を始める前と後では石巻での暮らしはどうですか。

どうやろうな。まあ関わりは深くなったよね。お客さん、後は商店街にいる人たち。

-商店街の一部としてお店が成り立っていると感じる?

とは違うかな。やっぱりコモン(COMMON-SHIP橋通り)の中にあるし、商店街の一部とは違うかな。

-コモンの一部として商店街と関わり始めている?

どうなんやろう。お店としてというより、僕自身が街に入り込んでいってる感じかな。

-それは園田さん的に入り込みたい気持ちはある?

半々かな。やっぱり独立した存在でいたいから。良くも悪くもこれは町の一部になってしまってるって思ってた時期が夏頃かな。取り込まれてく感じ?もともと独立するためにお店を始めたけど、結局これは独立ではないって感じた頃があって。

-お店を始めてから気づいたこと?

うん。葛藤やんね。なんていうんやろ。なんか利用するっていうのと、利用されるっていうのがあるけど。そのとき、ちょうど悪いことが続いて、僕の印象が街に利用されてるって方向に傾いちゃったんだよね。そのときネガティブやったから、そういう捉え方になってんやけど、裏を返せば利用してるっちゃ利用してるし、悪いことじゃないよね。

-捉え方の問題ってことですね。たまたま悪いことが続いちゃって考え方がねじれたみたいな。

例えば、みんな「がんばれ、がんばれ」って応援してくれて。でも、その「がんばれ」が捉え方によっては重く感じてしまう。そういうことがあったな。距離感かな。街と自分の距離感をうまいこと取らへんと、どこかこう、しんどくなってくるというか。

-街と近すぎると一体化しちゃうし、離れすぎると孤立してしまいますよね。

なんだろう。街の人のことも考えとったけど、限界があるし、そう変わるもんじゃないから、それでしんどくなったっていうのはあるかな。なんやろう。

-背負いすぎたって感じですか。

そうだね。コモンの一部っていうのがあるしね。コモンの中でも、僕の考え方が結構ズレとったから。余計に。

-コモンとお店がってことですか?

コモンって場所と僕の店の置き方っていうのは、ほぼほぼマッチしてると思う。どのみちコモンも実験場やし、僕も遊びたいというのもあるし。けど、コモンの中に入ってる店舗はそういう考えではなかったんだよね。数としては1:4かな。それは他の店舗にもずっと言ってたけど、なかなか理解してもらえなくて。

-最初の時期は感じてたってことですか?

感じてたね。別に他の店舗は他の店舗でいいんやけど、もうちょっとやり方あるやろって思う。。


なんか解放されてる奴は生き生きしとるから


-答えを急ぐようで申し訳ないのですが、最近は変わっていったというのはありますか?

最近楽しいよな。

-楽しい。なぜですか?

最近、暇で、遊びの時間が増えたからかな。8月いっぱいまで頑張って、9月はノらなかったんやけど、10月の追分温泉のイベントに行ってけっこう解放されたよな。やっぱこっちやなーって。それから踊れるようになった。

-踊れるっていうのは園田さん的にはどういう感覚がありますか?

最近、東京のクラブに行ってきたんやけど、あんまり踊れんくて。No.1DJのパーティなんやけど、周りのやつがめっちゃ気になって。人は多いし、いちゃついてる奴もいて踊れんわって。それをふまえると、あんまり人目が気にならへん状態というか気を使わなくていい状態。

-No.1DJだからといって、踊れるわけではない。

DJの腕だけじゃないんやって思った。間違いなくいいパーティやったし、でも場やな。

-場っていうのが踊れる踊れないを左右する感じですか。

あとは心、気持ちがポジティブになってるかそうじゃないか。

-これが揃ってこないと踊れるって状態にならないと。

うん。まあ踊ろうと思えば踊れるんやけど。

-でも気持ちよくはないと。

そうやね。

-カレー屋の名前がDISCOじゃないですか。こういう踊れるっていう場を作りたいというのは強い?

強いね。踊りたいじゃん。今はカレー屋やってるけど、目的は解放ってところにあるから、みんなでパーっと遊びたいよね。っていうことなんやと思う!

-それは最初の目的の、独立したいってところにつながりますか?

うん。独立したいっていうのが大前提で、そもそも旅人やし。旅を続けるには、もう独立してる状態だし、ある意味、別に何かしてるわけでもないし。どっかに所属して働いてるわけでもないし、無所属でいたいということなんだと思う。この状態がすごく気持ちいいんだよね。あんまり気にしなくていいんだと思う。いろんなことを。解放やな。なんか解放されてる奴は生き生きしとるから。いいねってなる。


みんなもっとやりたいことあるんちゃう?


-そういった点で石巻って町は解放しやすいですか?

現状は難しいと思うけどね。落ち着きを取り戻し始めた町というか。盛り上がりに欠けるというか、つながってはいるけど弱いというか。役者は揃ってるんだけど、目的と方向性がないから、みんな普通に生活してるように見える。だから、誰かがディレクションしてくれたらいい町になると思うんだけどな。

-そんな中で、カレー屋として、そして旅人としてどんな町にしたいか、どんなカレー屋にしたいか、ミッションだったり野望はありますか?

ストリートカルチャーやろうな。石巻といえばレゲエやねん。サーフィンもあるやろ、スケボーもあるやろ、HIPHOPもある。 僕が最近関わってるお店とか、そのあたりは音楽界隈やねんか。その人たちのセンスを見てると質が高いもの作っとるし。石巻は文化が育たないっていうけど、ちゃんとしたものを作ってんのにな。ちょうど、その下の世代は、分裂しちゃって受け継がれへんかったんよね。でも、あいつらいいよね。

-あいつら?

石巻のHIPHOPの若い連中。あいつらはまだ身内感があるけど、あういう子達にコモンを解放したいよね。

-今後はカレー屋をやりつつ、カルチャーを広めていきたい、結びつけていきたいって流れが生まれてきてる感じなんですかね?

パーティしたい。なんか遊びを作るところから、考えることから、なんかみんなもっとやりたいことあるんちゃう?って。


こんなことやってても、生きていけるんやってことをやりたいよね


-それををふまえつつ、自分の必殺技って何ですか?

走る。

-それはどう意味ですか?踊る、旅人以外に走るとは。

よく走ってるよね、カレー作るとかもあれやし。

-走ることでの効果は?

目的地に早く着く。

-周りはあんまり走ってないようにも感じる?

いや、みんな頑張ってるなって思う。

-カレー屋を始めたのも、走る感があるからやってるところもある?

そこは別かなー。疾走感。人生疾走感かな。それこそ6〜8月は走ってた。9月でこけた。

-それでは、今起き上がって。

いや、踊っとる。なんか走って踊って、跳ねたいよね。

-ヒップホップですか。

ホップやねん。

-それでは、これからどんな跳ね方をしていきますか。

どう跳ねようね、何やってんねんお前って感じのことやりたい。

-突っ込まれたい?

突っ込まれたいというか、こんなことやってても、生きていけるんやってことをやりたいよね。遊びでもあるしそれは。

-自分を一言で言うとどんな感じですか?

ポンコツやな。なんかダメなんだよ。しっかりしてないというか。この前、東京に行った時もこの人たちオシャレやなとか、なんかそういうところ、行けないんだよね。なんかピシッとしない、なんか白黒はっきりしないというか。

-それに比べて石巻は変だと思う?

変やね。逆にポンコツだらけやと思う。

-ポンコツだらけと言われる石巻。

そんなところ頑張んなくてもええやろみたいな。僕はどこにいてもこんな感じやからみたいな。

-今後はポンコツで跳ねていくと。

でも精密になりたいんだよね。シュッとしたい。スマートになりたい。

-ポンコツの願い。今後もバンバン跳ねていきましょう。

でも、質は大事やな。

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