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2020.3.19

石巻で挑戦し続ける企業で学んだインターン生たち【前編】

最近、石巻のまちなかを歩いていると大学生をよく見かけます。実は彼らは「復興・創生インターン」のプログラムを通して各地から石巻を訪れている学生達です。約一ヶ月間、石巻でチャレンジを続ける企業へインターンを行い、課題を発見し、大学生ならではの目線で解決策を出して来ました。今回は一ヶ月の集大成である発表会がありましたので、その様子をうかがってきました!今回はなんと27名15チームが発表。その中からいくつかのチームをピックアップ。前編・後編で発表内容をお届けします。


 

一般社団法人ISHINOMAKI2.0 / 森さん
●なぜ石巻へ?
森さんは教育格差に問題意識を持っていたことから、ISHINOMAKI2.0の教育チームのもとでインターンをしてきました。特に学校と地域の協働というテーマに興味を持ち、その実践の声と課題を知るために今回の参加を決めます。

●石巻での取り組み
石巻西高校とその地域を対象に「学校と地域の協働」についてヒアリングを行ってきました。いくつかの仮説を立てインタビュー冊子の作成、地域と学校での交換日記を軸に進めていきます。工夫しているポイントは1度ずつ地域と学校を交互取り上げることで、自分の中の地域と学校のイメージの解像度を高めていったところです。

この取り組みを経て、地域と学校の双方が前向きに考えているということが分かり、協働を実践しやすい環境であるということが分かりました。最後に、インタビュー冊子を作成。冊子を使いながら、学生・先生・地域が同じ方向を目指して行動できるようにして欲しいという提案を行いました。

●このインターンから得たこと
石巻では挑戦を続ける大人が大勢居て、間近で見てきたからこそ自分もやってみようという気持ちに何度もなったこと。そして、石巻の様な環境をこれからどうやって作って行くかを思ったこと。学校と地域の協働によって未来が良くなると再確認できたことです。


 

株式会社ヤマナカ / 七尾谷さん 佐伯さん

●なぜ石巻へ?
七尾谷さんはもともとヤマナカの高田社長と繋がりがあり、社長のもとで働いてみたいという強い想いで参加を決意しました。佐伯さんはとにかく新しい分野に飛び込んでみたいという気持ちからこのインターンに応募し参加します。

●石巻での取り組み
インターンで与えられた課題は技能実習生について。課題をを掘り下げ、ミッションを石巻で働くベトナム人技能実習生に笑顔をと設定しました。現在働いている技能実習生にインタビューを重ねる中で分かったことは、実習の期間に夢を抱く人が多いということ。様々なリサーチやイベントを通して、技能実習生たちは自分たちと何も変わらない人達だということに気付きます。

調査をすすめる中で技能実習生が頼りにする人の中に監理団体という言葉が出てきました。監理団体に話を聞き、なかなか手が回りきらないで有ることが分かってきました。そこで自分たちで監理団体を立ち上げられないかと考えます。実際にはいくつものハードルがあり、既存の組合を利用すると設立ができると考えを変え事業計画書制作、企業に提案を行ってインターンは終了しました。

●このインターンから得たこと
技能実習生に対するイメージが大幅に変わったこと。始めは低賃金で、楽しむ場所が無く、家と職場を往復するだけの生活なのではと考えていましたが、自分たちと変わらないということに気が付きました。そして様々な調査から具体な形を模索して、最終的に実現可能性が高い案にまとめる経験ができたことです。


 

有限会社ミノリフーズ / 菅原さん 石田さん
●なぜ石巻へ?
菅原さんはさんは地方の課題を知ること、自分自身を知るという二点の目的から。石田さんはチームで成果を出すということ、そして技術で地域貢献をしたいという思いからインターンに参加しました。

●石巻での取り組み
今回設定したミッションはIT導入による業務改善。まずは業務全体を把握するために現在の業務のフローチャートの作成に取り掛かります。この全体像から改善すべき業務の課題が浮かび上がってきたのと同時に、すでに一部ではITが導入されていることに気付きます。次に既存システムに追加の機能を加えた、理想的な新しい業務フローチャートを作成。ですがこのシステムの強化には大きな費用がかかることが分かり、石田さんが精算日報を作成・報告するシステムを開発しました。最後に業務フローのさらなる可視化、そして社内のITリテラシーを高めることを提案し、今回のインターンシップは終了です。

●このインターンから得たこと
このインターンでの二人はすれ違いの連続でした。仕方なく分業しながらやってきたこともあったと語ります。ですが最終的に得たものは共有の大切さでした。二人でやってきたからこそできたこともあり、パートナーとの関係をには大きく共有が関わっていることを学びます。それが会社という場所で起こってほしくないという思いをしっかりと社長に、インターン生たちに届けました。


 

 

Active Life Lab / 白井さん 松崎さん 杉浦さん
●なぜ石巻へ?
白井さんは環境問題について学びたいという意識があり、加えて新しいことに挑戦することで視野を広げて行きたいということから。松崎さんはもともと石巻でやりたいことがあり、自分に近いビジョンを持ったActive Life Labへ。杉浦さんは自分の探求のために、自分の長所はどこなのか、自分に何ができるのかなど、将来のビジョンを探るために参加しました。

●石巻での取り組み
Active Life Labは環境活動家が自然を使った楽しい生き方を研究し、体験してもらいながら伝える事を目的としています。その中で今回与えられた課題は運営しているゲストハウスについてです。自然を使うということは、環境問題は避けては通れない道です。一緒に環境問題に取り組む仲間を増やすためにゲストハウスを運営していました。ですが、現在は単なるゲストハウスとして利用されがちで、宿泊者の環境意識は低いままという現状がありました。

遊び心を大切にという意識を決め、どんな意見でも提案し続け200以上のアイディアを生み出します。まずは宿のホームページを環境にフォーカスしたものにアップデート。宿泊体験ではエコバックを131回使うと環境負荷をペイできるのでそのカウントを初めたり、海の風刺絵でよく見るとゴミが沢山あるような、日常の中にハッと気づかせられる仕組みを取り入れました。最後にSNSなどのメディアを通じてどのような変化があったか、なぜ環境への配慮が必要なのかという事を発信していきました。そうして環境優先型の宿としてリニューアルを行いました。

●このインターンから得たこと
環境問題についてネガティブなイメージが、自然で遊ぶことは楽しいということを肌身感じたことで、この自然の楽しさを守りたいというポジティブな意識に変わっていった事。地域の問題を環境問題を通して解決できるということを確信したという事でした。


 

発表の中で、何度も企業へ感謝していますという声が上がって来ました。そして企業側からも期待を遥かに超える取り組みで、自分たちの気が付かないところにまで目を向けられていたというお話が多くありました。一人ひとりが想いを持って取り組み、何より受け入れ企業自体が石巻のチャレンジャーであることが大きく影響したのではないでしょうか。

後編へ続きます!